ミステリー
寝台から機関車まで、ぜんぶで5両。起きて、前へ。
夜行の急行で目が覚めたのは、午前2時45分。呼び鈴を押しても客室係は来ず、列車は停まる気配もないまま、暗闇を走り続けています。確かめる方法はひとつ、前へ進むことだけ。車両をひとつずつ、機関車までたどります。
寝台から機関車まで、ぜんぶで5両。起きて、前へ。
夜行の急行で目が覚めたのは、午前2時45分。呼び鈴を押しても客室係は来ず、列車は停まる気配もないまま、暗闇を走り続けています。確かめる方法はひとつ、前へ進むことだけ。車両をひとつずつ、機関車までたどります。
夜行の急行で眠っていたところ、午前2時45分に目が覚めました。列車が明かりのついた駅を速度も落とさずに通過したのです。呼び鈴で客室係を呼びます。誰も来ません。通路は無人、ランプは揺れ、列車だけが暗闇を全速力で走り続けています。
今夜なにが起きているのかは分かりません。ただ、答えは前方にあります。一両ずつ、機関車へ向かって進みます。どの車両も、人が出ていったそのままの姿で残っています。何があったのかを示すものが、必ずどこかに残っているはずです。見回して、開けて、使えそうなものを拾い、それを使う場所を探してください。
必要なものは、いま立っている車両の中にすべてあります。時刻表を覚える必要はありません。鉄道の知識も要りません。よく見て、考えるだけです。何があったのかは、車内を見ればわかります。
客室係は来ません。前の車両へ、ひとつずつ。
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